90度ハイブリッドカプラは、4ポートのマイクロ波受動デバイスです。1つのポートから信号が入力されると、その信号のエネルギーが2つの出力ポート(それぞれ半分、つまり-3dB)に均等に分配されます。この2つの出力信号間には90度の位相差があります。もう一方のポートは絶縁端であり、理想的にはエネルギー出力はありません。以下では、その特性と用途について簡単に説明します。
特徴:
1. 超広帯域の瞬時帯域幅: 1 つのデバイスで 18 ~ 50GHz をカバーできるため、従来のソリューションで複数の狭帯域デバイスを切り替える手間が省け、システム設計の複雑さが大幅に軽減されます。
2. 優れた位相振幅の一貫性: 周波数帯域全体において、2 つの出力ポートの振幅バランスは ±0.9dB より優れており、位相差は ±12° 以内に維持されるため、高次変調および復調アプリケーションにとって極めて重要な高忠実度の信号処理が保証されます。
3. 高電力処理能力:平均電力容量が 20W であるため、レーダー伝送リンクでの電力合成タスクや高電力送信機でのテストおよび監視のニーズに容易に対応でき、その信頼性は一般的な商用デバイスをはるかに上回ります。
4. 産業グレードのコネクタ: 標準の 2.4mm メス インターフェースを使用しているため、互換性が高く、複数の繰り返し接続をサポートし、過酷な実験室環境や機器アプリケーションでの耐久性を確保します。
用途:
1. 衛星インターネットと6G研究開発:信号合成/分解の中核ユニットとして、ミリ波フェーズドアレイアンテナの給電ネットワーク(BFN)に広く利用され、ビームフォーミングとスキャンを実現します。
2. 電子戦およびレーダーシステム:高出力、広帯域の軍用レーダーおよび電子戦システムに使用され、バランス増幅器とイメージ除去ミキサーを構築し、システム感度と耐干渉機能を強化します。
3. ハイエンドのテストと測定:50GHz未満のベクトルネットワークアナライザやスペクトルアナライザなどのテスト機器に高性能の組み込みコンポーネントを提供し、高出力デバイスのキャリブレーションとテストに欠かせない「舞台裏のヒーロー」です。
Qualwave社は、1.6MHzから50GHzまでの幅広い周波数範囲に対応する広帯域・高出力90度ハイブリッドカプラを提供しており、様々な分野で広く使用されています。本稿では、18GHzから50GHzの周波数範囲で平均出力20Wを実現する90度ハイブリッドカプラをご紹介します。
1. 電気的特性
周波数: 18~50GHz
挿入損失: 最大2.6dB。
VSWR: 最大1.9。
遮断性:13dB以上
振幅バランス: 最大±0.9dB。
位相バランス:最大±12°。
平均電力: 最大 20W。
インピーダンス: 50Ω
2. 機械的特性
サイズ*1: 43.7*21.9*12.7mm
1.72×0.862×0.5インチ
コネクタ: 2.4mmメス
取り付け:2-Φ2.6mmスルーホール
[1] コネクタを除外する。
3. 環境
動作温度: -55~+85℃
非動作温度: -55~+100℃
4. アウトライン図
単位: mm [in] 許容差: .x±0.5mm [±0.02in]、.xx±0.1mm [±0.004in]
5. 注文方法
QHC9-18000-50000-20-2
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投稿日時: 2025年8月22日
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